複数店舗を展開するとき、必ず直面する問いがある。
「どこで麺を作るか」だ。
1店舗のうちは店内で作れていた麺も、2店舗・3店舗になると、各店舗で同じ品質を出し続けることが難しくなる。そこで多くの飲食チェーンが選ぶのが、セントラルキッチンでの一括製麺だ。
① 品質の均一化
各店舗で個別に製麺すると、担当者の技術差・体調・気温・湿度によって麺の品質がばらつく。セントラルキッチンで一括製麺することで、全店舗で同じ品質の麺を提供できる。
② 人件費・スペースの削減
各店舗に製麺機と製麺担当者を置く必要がなくなる。製麺にかかる人件費と厨房スペースを削減し、接客や調理に集中できる環境を作れる。
③ スケールメリット
まとめて大量に製麺することで、小麦粉の仕入れコストを抑えられる。店舗数が増えるほど、このメリットは大きくなる。
セントラルキッチン向けに製麺機を選ぶとき、確認すべき基準がある。
① 生産量(食/時間)
全店舗の1日の必要量から逆算して、必要な生産能力を算出する。店舗数・1店舗あたりの1日の麺使用量・営業日数を掛け合わせた数字が基準になる。将来の店舗拡大も見越した余裕のある機種を選ぶことが重要だ。
② 麺の種類への対応力
うどんだけを作るのか、ラーメンやそばも展開するのかによって、必要な機能が変わる。特に多加水ラーメンは加水率が高く、対応できない機種も多い。加水率40〜65%に対応できる機種を選ぶと、将来のメニュー拡張にも対応できる。
③ 配送後の品質保持
セントラルキッチンで製麺した麺を各店舗に配送するとき、麺の品質をどう保つかが重要になる。生地の状態で配送するのか、製麺後の状態で配送するのかによって、必要な設備が変わる。
さぬき麺機が提案する方法のひとつが「生地配送モデル」だ。
セントラルキッチンで生地(麺玉)を作り、各店舗に配送する。各店舗では圧延・切り出しだけを行う。この方法により、製麺の手間を各店舗から切り離しながら、各店舗で打ち立ての麺を提供できる。
さぬき麺機のM301Pは、この生地配送モデルに特化した製品だ。セントラルキッチン側に生地製造機を置き、各店舗には小型の圧延・カット機だけを設置する設計になっている。
セントラルキッチンで量産しながら、製品に「讃岐(手打ち式)」と表示できる設備は、業界でさぬき麺機だけだ。
手打ち式の製麺工程を機械で再現しているため、量産ラインにおいても「手打ち式」という製法の表示が可能になる。これは商品の付加価値に直結する。「讃岐うどん」「手打ち式」という表示が、消費者の購買決定に影響を与えることは、市場データが示している。
セントラルキッチンを導入する際に見落とされがちなのが、将来の拡張性だ。
今は10店舗でも、3年後には30店舗になるかもしれない。そのとき、現在の製麺機メーカーが大型ラインに対応できるかどうかを、事前に確認しておく必要がある。
さぬき麺機は1店舗向けの小型機からチェーン向けの中型機・工場向けの大型ラインまで、同一メーカーで対応できる。成長に合わせてメーカーを乗り換える必要がない。
セントラルキッチンの製麺機選びで重要なのは、今の規模だけで選ばないことだ。将来の店舗数・メニュー展開・品質へのこだわりを見越した選択が、長期的なコスト削減と品質維持につながる。